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1987年よりリリースされた最初のシリーズ。いわゆる初期三部作と呼ばれ、ファンの間では最も評価の高いであろうシリーズです。原作をベースにしてはいますが、よりアクション要素の強いSF大作として完成されています。当時はまだアダルトアニメが「大人向けの娯楽」として考えられていたため、製作者側の敷居も低く、声優や制作スタッフも今ではまず考えられないような一流の面子が揃っていました。伝奇SFの傑作。エロ・グロが苦手ではない人には是非見てもらいたい作品です。

「超神誕生篇」


[ストーリー]

三千年に一度復活し、人間界・獣人界・魔界の三界を統べて新たな世界を築きあげるという超神。その伝説の超神を探していた獣人・天邪鬼は横浜の明神学園で尾崎という異性をひきつける圧倒的なカリスマを持つ少年に目をつける。
一方、魔界の住人も超神を探すために暗躍していた。超神をおびき出すエサにするために、学園のアイドル明美を襲う。それを助けたのは偶然それを覗き見していたさえない少年・南雲と天邪鬼だった。それをきっかけに、南雲と明美は互いに惹かれあう。
天邪鬼との戦いの中で尾崎が超神であると教えられた魔人たちは、尾崎を襲撃する。超神の力の片鱗を見せ、魔人を返り討ちにする尾崎。しかし、その戦いの後尾崎も絶命してしまう。尾崎が超神ではなかったことに驚く天邪鬼。
天邪鬼の妹、恵は超神は南雲ではないかと考え、南雲に接近。しかし、手違いから南雲はトラックに轢かれ死亡する。
その死体が搬送された病院で、南雲は超神の力を得て甦った。巨大な異形の姿に変貌し暴れ狂うその姿に、天邪鬼は驚きを隠せなかった……。


[ひとことツッコミ]

・第一話冒頭の学校のプレートには「名神中学校」。ジャケットの説明でも「名神学園」になってますが、バスケ部員の背中には「明神」とあるし、新体操部の女の子も「みょーじん、ふぁいとー」と言ってます。劇場版では「明神学園」にこっそり変更されてるので、結局「明神」が正しい表記のよう。で、確かに原作やアニメの初期のあらすじなんかでは南雲も明美も中学生と言われているわけですが、完結篇の最初に挿入されるあらすじでは二人とも高校生とされてますし、海外版では「Myojin University」という字幕がついて、二人とも大学生扱いでした。

・保健室で明美を襲う魔人、それと戦う天邪鬼……このシーン1つで作品のテーマであるエロ・グロ・アクションを完璧に表現しています。自分の場合、初見は劇場版だったのでエロ部分がだいぶカットされていたんですが、ここでまず掴まれましたね、やっぱり。ハイテンポで印象に残るBGMと相まって、アニメ史上屈指の出来とも言えると(勝手に)思ってます。

・公園で恵のパンツを下ろした眼鏡&タラコ唇の男。実は原作者の前田先生がモデルらしいです。ちなみにこの眼鏡タラコ、シリーズ中に時々画面の端っこなどで出てきます。

・恵の台詞の中で「魔界に帰ろう」というのが2回。まあ「獣人界」が正解ということで劇場版では当然差し替えられてました。同じような例で、最初のナレーションで「魔界にひとつの伝説あり」と言ってた部分が、第三話では「魔界・獣人界にひとつの伝説あり」に差し替えられたりもしてました。と、思ったら完結篇では再び「魔界に〜」に戻ってたり。不思議。

・超神の力を一時的に得た尾崎と魔人との戦い。その前の乱交シーン〜虐殺シーンからのつながりで、ここもかなり息をつかせぬ展開になっています。魔人のデザインはここで出てくる奴がシリーズ通して一番好きです。デビルマンっぽくて。

  ◆超神伝説うろつき童子 超神呪殺篇